4月27日、ウォン相場が一時今年に入って最安値水準を更新し、約5か月ぶりに1ドル=1340ウォン台にまで落ち込みた。一方で、最近のドル相場は下落傾向にあるが、ウォン相場はさらに深刻な落ち込みを見せている。このような状況は内外経済だけでなく外交状況でも緊張感が高まっていることが原因の一つとされている。 この日の為替相場変動は、米国銀行圏の不安が再点火したことに影響を受けたものだった。米国の中小地方銀行であるファーストリパブリック銀行で大規模な引き出しが発生したことが明らかになり、株価は前日の半分にまで落ち込みた。このため、銀行に対する不安感が安全資産であるドルに対する市場の選好を高め、ウォン相場に影響を与えたという分析が出されている。 最近のドル相場は値下がりが続いており、年内に米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を引き下げる可能性が高まっている。そのため、円や人民元などが強気を見せ、相対的にドル相場が下がるとの見通しが出されている。実際に主要6通貨と比べたドルの平均相場を示すドル指数も下落傾向にある。ただ、市場ではFRBが5月の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利を0.25%引き上げるとの予想が出ており、ウォン相場にも影響を与えている。 最近の為替相場には、地政学的リスクも影響しているとされている。例えば、台湾と半導体問題をめぐる米国と中国の対立は、韓国経済の見通しに不確実性を育てているという話がある。また、メモリ半導体価格の下落や輸出不振で発生している貿易収支赤字と景気鈍化もウォン安を誘発している。 コメント欄では以下のような意見が並んだ。 ・日本も円安ですが、ウォンは日本を追い越してしまった。外貨準備高も少なく、米国国債保有残高も少ない。ウォンをドルに両替できない状態が、すぐそばまで来ているようだ。 ・ウォンのようなローカル通貨をドルと比較しても意味がない。某国の経…
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