タイ「中国との一帯一路やる気なし」 大幅工事遅れ

thumbnail imageタイの首都バンコクからラオスを縦断し中国・雲南省昆明市まで結ぶ高速鉄道計画で、タイ国内部分の工事が大幅に遅れている。 このプロジェクトは中国の「一帯一路(Belt and Road)」構想の一部であり、総延長約600キロ、総工費は54億ドル(約7200億円)相当に上る。 タイのプラユット・チャンオーチャー首相は、このプロジェクトが完成すれば対中貿易の拡大を通じて経済が活性化すると期待している。しかし歴史的建造物の破壊や対中関係の強化に対する懸念が広がっており、工事の遅れが続いている。 タイ政府が2010年にプロジェクトを発表して以降、計画は何度も遅れている。プラユット首相はプロジェクト費用についてはタイ側が全額負担し、技術に関しては中国側のアドバイスを受け入れることを決めた。 この遅れは、タイ政府が「一帯一路」構想への深入りを警戒していることを示しているとの指摘がある。 一方ラオス国内部分は2021年に開通し、中国が費用の7割を負担している。 タイの高速鉄道計画については、遅れのおかげで「中国ではなくタイのプロジェクトになっている」とバンコクのチュラロンコン大学(Chulalongkorn University)経済学部のスティパン・ジラーティワット(Suthiphand Chirathivat)教授は指摘している。 ・一帯一路政策によってタイがますます中国に依存し、植民地のようになることを懸念。 ・一帯一路プロジェクトが他国の乗っ取りを目指し、中国だけが利益を得る。 ・タイが中国の属国になることが心配。日本が他の国と協力すべきだ。 ・中国の対外援助が地元に金を落とさず、建設後も中国利権が生きることを懸念。 ・タイは中国の提案を断り、自国の企業や技術を活用するべき。 ・一帯一路プロジェクトが途上国にはあまり利益をもたらさず、中国が従属関係を作り出す。 ・一帯一路が米国の国益…

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