韓国「事実上の核共有」 米国「そのようなことは言っていない」

韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と金建希(キム・ゴンヒ)夫人が、米国での5泊7日の賓客訪問を終え、30日にソウルに帰国した。大統領は、ハーバード大学での演説後に行われた聴衆との対談で、「ワシントン宣言」と呼ばれる合意について、それが一つの声明に留まらず、特定の国家と文書で整理された最初の事例であると評価した。 ワシントン宣言は、先月の米韓首脳会談で別途の文書で採択され、韓国型の拡大抑止策が盛り込まれた。これに加えて、米韓間の核関連議論に特化した最初の高官級常設協議体「核協議グループ」(NCG)が新設された。 国内の専門家たちは、大統領の今回の訪米によって、ワシントン宣言とNCGの創設が最大の成果であり、現時点で米国が与えることができる最大限度を受けたと評価している。 しかし、NCGを十分に活用するためには、具体的な戦略の準備が必要である。現在のところ、NCGは年4回の会議を開くことが確定しているが、韓国がどのように戦略資産の朝鮮半島展開意思決定過程に参加するかについての詳細な説明はまだない。 NCGに参加するにあたっては、深い研究と人材育成が必要であり、それによって専門性を身に付けて協議に臨むことが求められる。そうでないと、米国の意向に引き込まれることになりかねない。したがって、徹底的な準備が必要であるとの見方もある。 一方で、米韓間では、ワシントン宣言に関する見解の相違が表面化しており、「事実上の核共有」(韓国)、「核共有ではない」(米国)と温度差を表したのは惜しまれる点だ。 北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長は、同宣言に反発し、米韓首脳を「無能な人間」「未来のない老人」と非難した。 また、韓国のインフレ抑制法(IRA)や半導体支援法など、韓国企業に直接影響を与える問題については、突破口が見いだせなかったと指摘されている。 さらに、尹大統領のインタビューをめ…

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