自分の国でさえ利益を出せないのに、なぜ他国にまで線路を敷設しようとするのか。 中国「国家鉄路」、上半期の赤字1兆6000億円超に 9/13(火) 19:01配信 東洋経済オンライン 中国の国有鉄道である中国国家鉄路集団(国家鉄路)は8月31日、2022年1~6月期の半期決算を発表した。売上高は4857億元(約9兆7659億円)と前年同期比5.3%減少。純損益は804億元(約1兆6166億円)に上る莫大な赤字に陥り、損失額は前年同期の507億元(約1兆194億円)より6割近く増加した。 赤字拡大の要因は、言うまでもなく新型コロナウイルスの流行の影響だ。2020年に新型コロナの流行が始まって以降、国家鉄路は2020年の通期決算で555億元(約1兆1159億円)、2021年同498億元(約1兆13億円)の赤字を計上した。 憂慮すべきなのは、2022年1~6月期の半年間の赤字額が、2020年および2021年の通期損失を上回る規模に膨らんだことだ。その理由について国家鉄路は、1~6月期は新型コロナの局地的流行が中国各地で多発し、鉄道経営に広範囲な影響をもたらしたためとしている。 新型コロナの打撃の大きさは、国家鉄路の輸送実績に端的に表れている。1~6月期の旅客輸送人員は延べ7億8700万人と、前年同期比42.8%減少。新型コロナの流行が始まる前の2019年には通期の旅客輸送人員が延べ36億人に達していたのと比較すると、落差はさらに大きい。 ■北京-上海間のドル箱路線も赤字転落 1~6月期には、国家鉄路の最大のドル箱路線である北京―上海間の京滬旅客専用線(京滬線)も深刻な苦況に陥った。上海証券取引所に上場している運営会社の京滬高速鉄道は、1~6月期決算で10億2800万元(約207億円)の純損失を計上。2020年1月の株式公開以降、半期ベースの赤字決算はこれが初めてだ。 京滬高速鉄道の…
このサイトの記事を見る