金子大地:不安から救った小栗旬の優しさ 初大河で源頼家役「ずっとこれでいいのかと思いながら」

 俳優の小栗旬さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)で、源頼家を演じている金子大地さん。ドラマには第23回「狩りと獲物」(6月12日放送)から「万寿」の名で登場し、父・頼朝(大泉洋さん)の死後は、“2代目鎌倉殿”として、決して他者では埋めることのできない孤独や苦悩を繊細な演技で表現してきた。その一方で、実は内心「ずっとこれでいいのかと思いながら」の撮影だったという金子さんに話を聞いた。  ◇頼家を「嫌われ者」にはしたくなかった  金子さんは1996年9月26日生まれ、北海道出身の25歳。映画化もされた連続ドラマ「おっさんずラブ」(テレビ朝日系)で注目を集め、2019年にはNHK「腐女子、うっかりゲイに告る。」でドラマ初主演。2021年公開の「猿楽町で会いましょう」では映画初主演を務めた、期待の若手俳優の一人だ。  「鎌倉殿の13人」で演じた頼家は頼朝の嫡男。主人公の義時(小栗さん)にとっては甥(おい)にあたり、頼朝の跡を継ぎ二代将軍となってからは、義時含め肉親となる北条の人間と激しく争ってきた。時に横暴な振る舞いを見せる頼家だったが、金子さんは決して「嫌われ者」にはしたくなかったという。  「(頼家は)『いずれ鎌倉殿になる』というのは生まれたときから決まっていて。頑張ろう、父を超えよう、この鎌倉を良くしていきたいという気持ちはすごく強かったと思います」  頼朝の死後、鎌倉では御家人同士の権力闘争が勃発し、大人たちのパワーゲームの裏で“2代目鎌倉殿”として孤独を深めていった頼家。  「あまりにも早い段階で、鎌倉殿になって、自分でいいのかっていうのは頼家自身が一番感じていたはず。欲まみれの大人たちに囲まれて、それがいやで仕方がないというか。何をやっても源頼朝という“圧倒的なスター”と比べられるので、開き直りや諦めがどこかあったのではないか…

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