今日は遅出だったから、出掛ける時間ギリギリまで読書してた。甘えん坊の猫ちゃんたちをなでなでしながらね。 玄関を出ると綺麗な朝焼け。朝焼けはあっという間に消えてしまうから、こんな空を見ながら出勤できるなんて早朝の仕事もいいものだね。 玄関で空に見惚れていたら、お隣さんも同じように空を眺めてた。 お隣はかなりお年のおじいちゃん。こんな早朝にわざわざ起きて、空を眺めながら幸せそうな顔してる。素敵なお隣さんで嬉しいな。 「おはようございます」 いつもの道を歩いて仕事場へ向かう。向こうからやってくるのはいつものおばあちゃん。一人でゴミを拾いながらお散歩してるの。素敵だな。 「おはようございます」 一つの街に長く住むのは苦手だったけど、この街、結構いいかも。もう、どこかへ行きたいと思わなくなった。旅行もしなくていい。たった一つ、行きたいところは実家だけ。それから、時々姉のところへ。 今朝は頂き物のお菓子がたくさんあったよ。全部ロッカーに入れて、仕事前に少しずつ食べることにしたの。これは、先日辞めた同僚から。一人で東京へ行っちゃった。もう会えないね。寂しいな。 旦那さんと息子さんが1月に東京に行くのだけど、私は行かないことにしたの。以前だったら楽しみにしてたよね。でも、行かない。 猫たちを置いて行けないもの。猫と暮らすってそういうことだ。ずっと一緒にいる。そこでずっと暮らす。 私が世界で一番好きな街の近くで大きな地震が起きた。まさかって思ったよ。しばらく震えが止まらなかった。 旦那さんと結婚した時は、将来はそこで暮らす約束だった。もう、諦めたところだったけど、まだ好きだったのよ。もう何十年も前だけど、お世話になったあの人は…
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